茨城県の南西部、古河市の戸建住宅の計画である。計画地は南西側に田畑が広がり、その先の利根川の土手越しに富士山を臨む最高のロケーションである。
施主は両親と双子の娘さんの4人家族。ご主人と双子の娘さんは手足にそれぞれ異なる障がいを持つ。奥様は以前ピアノの先生をしていたそうだが、夫婦で経営している会社が忙しく、弾く時間がないのが寂しいとのことだった。
私は設計にあたり、富士山を臨む南西側にリビングを配し、ピアノのある奥様の部屋と掘り炬燵のある和室を隣り合わせ、扉や引戸をL字型に開け放つことでリビングと一体の部屋となる有機的な構成を提案した。ピアノを弾けば奥様の部屋はステージとなり、リビングはアリーナとなる。南西側の大きな窓を開け放てば、富士山をバックにした即席コンサート。そんな家を目論んだ。
一方、様々な障がいを持つご家族のため、バリアフリーには細心の注意をはらった。教科書どおり対応するのではなく、ご家族にヒアリングした上で、実際にテストをして、対策をひとつずつ決定していった。結果、それほど広くない廊下幅や玄関の段差など、セオリーから外れている部分もあるが、これらは自分たちの障がいと住み心地を勘案して最高のかたちを導き出した結果である。
年明けより工事が始まるが、これからもヒアリングや様々なテストをして、ご家族にとって最も使い易く、快適な家になるよう努力する所存である。
| 計画地 |
: |
茨城県古河市 |
| 用途 |
: |
専用住宅 |
| 敷地面積 |
: |
335,49m2 |
| 建築面積 |
: |
139.76m2 |
| 延床面積 |
: |
128.18m2 |
| 構造 |
: |
木造 |
| 回数 |
: |
平屋建 |