石嶋設計室

むすひ(田中邸)

02_musuhi_gaikan
計画地:埼玉県所沢市
用途:住宅兼アトリエ
敷地面積:189.96m2
建築面積:58.74m2
延床面積:100.14m2
構造:木造
階数:地上2階
laboratoryのHP

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遠景

遠景

夫婦

夫婦

玄関

玄関

吹抜見上げ、

吹抜見上げ

キッチン

キッチン

ダイニング

ダイニング

ダイニング見下ろし

ダイニング見下ろし

アトリエ

アトリエ

ギャラリー

ギャラリー

和室1

和室1

和室2

和室2

水盤

水盤

 狭山湖にほど近い里山に建つ家具作家のアトリエ兼住宅。母屋の隣に建つ離れ「むすひ」の計画である。
 この建築で重視したことは、母屋との良質な付き合い方。言い換えれば、調和しつつ主張する建築をつくることである。この関係を私たちは「夫婦」に見立て、母屋を「夫」、むすひを「妻」と考え設計した。
 出しゃばらずに一歩引いて夫に寄り添う配置、夫より幾分低い屋根の高さ、大きな骨組みを猛々しく現した夫に対し、塗り壁の薄化粧を施し格子戸のベールを被った可憐な外観は、この家に嫁いで来た新婦の姿と考えた。
 また母屋の前下がりの屋根を夫が新しいことに挑戦していく姿勢だととらえ、それに対するむすひの前上がりの屋根は、様々な困難をどんと受け止める妻の毅然とした態度であると考えた。さらに吹抜を囲む180mm角の4本の柱は、表には出さない妻の芯の強さを表現したものである。
 むすひを生涯の伴侶に迎えた今後は、母屋と一緒にずっと仲むつまじく、お互いが引き立て合い、夫婦揃って歳を重ねていってもらえれば幸いである。

 格子戸をくぐって中に入ると吹抜とキッチンが出迎える。料理好きの主が酒や肴を振る舞う、この建築で最も大事な場所である。向かって左手にはダイニング。奧の収納には大きなワインセラーを設置した。右手は主のアトリエ。木のサンプル、パソコン、試作品などが所狭しと並んでいる。
 キッチン奧の階段を登った2階は吹抜に面したギャラリー。錆びた鉄板のカウンターには、今後主の作品が里山を景色に展示される予定である。吹抜を挟んだ2つの和室は、茶室でもあり、客間でもあり、仕事場でもあり、子ども部屋でもあり…。様々な利用を想定している。宿泊客のため、レインシャワーも完備した。格子戸は直射日光を柔らげて室内に採り込み、床や壁に映るストライプが四季の移り変わりや時間の変化を教えてくれる。
 私たちがつくり上げてきた建築に、前庭では外構デザイナーが、内外様々な場所で鉄の作家が、見せ場では家具作家の主が、それぞれ彩りを与え、とても良質な空間ができあがった。