子どもの成長を支え、家族の時間を育む住まいへ

子育ち・子育てしやすい住宅の提案(竣工:2022年6月)

子育ち・子育てしやすい住宅_パース

子どものための空間づくりの知見を住宅へ

 私たちは、開設以来18年間にわたり、保育園、幼稚園、認定こども園、学童保育(放課後児童クラブ)、子育て支援施設、児童発達支援施設、病児病後児保育施設、重症心身障害施設、分譲マンションのキッズルームなど多岐にわたり、200を超える子ども関連施設の設計監理に携わってきました。

 その中で、子どもが多様な経験を通して自ら成長していく力を支える「子育ちしやすい空間」と、保護者が安心して子育てできる「子育てしやすい空間」について、多くの知見を積み重ねてきました。

 私たちは、これまで培ってきた子どものための環境づくりのノウハウを住宅へ展開することで、子どもの成長を支え、家族が安心して暮らせる「子育ち・子育てしやすい住宅」のあり方を研究しています。

賃貸住宅だから実現できる子育ち・子育て環境

 人生における子育ち・子育ての期間は限られています。子どもが生まれてから小学生頃までの期間は、特に住環境の影響が大きい時期ですが、その後は成長に合わせて必要とされる空間も変化していきます。

 一方、住宅購入は人生において大きな選択であり、一度購入した住まいに長く暮らすことが一般的です。そのため、子育ち・子育てに特化した住宅を購入することは、その後の生活を考えると難しい場合があります。

 そこで私たちは、賃貸住宅に着目しました。子育ち・子育ての期間に合わせて住み替えが可能な賃貸住宅だからこそ、子どもの成長段階に応じた環境を提供できると考えています。

 子どもの成長を支える機能を随所に取り入れた「子育ち・子育てしやすい住宅」は、これからの子育て世代に新たな住まいの選択肢を提案するものです。

子どもの発育・発達に寄り添う住まい

 子どもの成長は、身体的な発育だけでなく、興味や関心、生活習慣、社会性の獲得など、段階的に変化していきます。

 例えば、寝返りやほふく、つかまり立ちを始める乳児期、食事や排泄など基本的な生活習慣を身につける幼児期、学習や遊びを通して社会性を広げていく児童期では、求められる住環境は異なります。

 私たちは、それぞれの成長段階に適した間取りや空間構成を検討し、異なる年齢の子どもたちが暮らすことで、互いに刺激を受けながら成長できる住環境を目指しています。

 少子化や核家族化が進む現代では、子ども同士が関わりながら成長する機会が少なくなっています。住まいのあり方を見直すことで、子どもの豊かな成長を支える環境をつくることができると考えています。

家族や地域のつながりを育む共用空間

 子育ち・子育てしやすい住宅には、住戸内の計画だけでなく、住民同士が自然に交流できる共用空間も重要です。

 私は、曽根幸一・環境設計研究所(現 環境設計研究所)勤務時代から25年間にわたり、千葉市の幕張ベイタウン計画に携わり、集合住宅の配置計画やコミュニティ施設の設計監理を担当してきました(コラム:幕張ベイタウンについて想うこと)。

 幕張ベイタウンと言えば、美しい街並み景観が有名ですが、その一方で一斉に入居する分譲マンションにおいて、居住者同士の交流を育むコミュニティ施設や中庭など、共用空間のあり方について様々な取り組みを行ってきました。

 その後、子ども関連施設の設計経験を重ねる中で、施設全体が遊具となったキッズルーム、親子で創作活動を楽しむアトリエ、複数の家族が交流できるキッチンハウスなど、子どもや家族のための多様な空間づくりに取り組んできました。

 これらの経験を活かし、住戸だけではなく、建物全体や地域との関係まで含めた子育ち・子育て環境を提案していきます。

私たちが大切にしていること

 私たちは、子どもを取り巻く環境を建築の力でより良いものへ変えていくことを大切にしています。

 子どもの成長段階や家族の暮らし方を丁寧に読み解き、住まいだけでなく、家族や地域とのつながりまで含めた豊かな子育ち・子育て環境を提案しています。

 子どもたちが健やかに成長し、家族が安心して暮らせる未来につながる建築を目指しています。

平面図・断面図

住戸プラン

共用部配置プラン

用途 共同住宅(賃貸住宅)
戸数 25戸
敷地面積 2,320.00m2
建築面積 1,110.52m2
延床面積 2,877.31m2
構造 木造
階数 3階建

トップページへ戻る