「つくる部屋」が子どもの「生きる力」を育む

グローバルキッズ飯田橋こども園(竣工:2016年4月)

飯田橋こども園_屋内競技場

 2015年に開園したグローバルキッズ飯田橋園に隣接したビルの1、2階にに入る認定こども園の計画です。
 フロアの構成は、2階にこども園に不可欠な保育室、遊戯室、調理室等を設け、1階にはこの園独自のコンセプトを表現する部屋を用意しました。

 2階の保育室は、腰高の家具で仕切ったワンルームタイプとしていますが、飯田橋園よりも大きなこの園舎では、廊下と保育室の間に受入室を用意しました。
 受入室は、家庭と園との生活を切り替える場所、また子どもが自主的に自分の荷物を準備する空間です。これを用意することで、個人の持ち物を保育室に持ち込まなくなり、送迎時にも保護者は保育室に出入りする必要がなくなるため、保育活動を中断することなく、子どもたちは遊びや学びに集中することができるようになりました。

 1階には「つくる」というコンセプトのもと、3つの機能をもった特徴的な部屋を用意しました。
 まずは「身体をつくる」ことを目的とした屋内競技場。運動会もできる50mトラックと約300人が座れる観客席を用意しました。可動式の舞台を設置すればお遊戯会や発表会も開催可能です。
 続いては「作品をつくる」工房。工具や素材を大容量に収納できる棚とシンプルな作業台を用意して、木工や工作などができる部屋としました。
 最後に「料理をつくる」キッチンスタジオ。地域の子育て支援の一環として、離乳食づくり講座や親子クッキングへの利用の他、調理師の研修や新メニューづくりへの活用も視野に入れ、園と同等の本格的な厨房機器を設置しました。
 これらの機能は、こども園や飯田橋園の利用のみならず、地域の交流の拠点として「地域とのつながりをつくる」ことを目論みました。

 飯田橋園の「室内園庭」と飯田橋こども園の「つくる部屋」を両園の子どもたちが相互に利用することで、0歳から就学前の乳幼児期に人間としての礎となる運動能力、情緒、感性、社会性や創造力、そして「生きる力」を育んでいきます。
 やがて大人になったとき、都会の真ん中でものびのびと走り回っていた記憶が蘇ることを期待しています。

(撮影:黒住直臣)

保育室

遊戯室

受入室

廊下

屋内競技場

屋内競技場

観客席

工房

キッチンハウス

計画地 東京都千代田区
用途 認定こども園
定員 137人
延床面積 2,165.41m2(認定こども園1,152.39m2+つくる空間1,013.02m2)
所在階 1,2階
メディア掲載 保育園・幼稚園・こども園の設計手法、コア東京2016年6月号、新建築2016年5月号
受賞 第10回キッズデザイン賞2016年

株式会社グローバルキッズ