遊びが広がる仕掛けいっぱいの室内園庭

グローバルキッズ飯田橋園・飯田橋学童クラブ(竣工:2015年4月)

グローバルキッズ飯田橋園_室内園庭

 都心居住が進む東京都千代田区にある4階建3,000㎡弱の既存事務所ビルを一棟丸ごと、4階に学童クラブ、3階に保育所、2階に室内園庭、1階に保育所運営会社の事務所に改修する計画です。

 3階の保育所は、0歳児室を除き、腰高の家具で仕切ったワンルームタイプの間取りとしました。保育室が面する南隣地側の開口部からは、燦々と陽光が降り注ぐのですが、隣地境界線に近すぎて建築基準法上の採光はゼロでした。結果、採光は道路側に限られるため、ワンルームタイプにせざるを得なくなりました。
 ここでは建築基準法で定められた基準に則った上で、平面形状や子どもたちの成長にあわせて、4,5歳児室と3歳児室の境目にのみ大きな引戸を設けた大きな2つの保育室で構成しました。

 2階には室内園庭を設けました。
 幼少期の心身の発達には、遊びを通じて環境を介した身体的な学びを経験することが重要で、それを実現する場である「園庭」がとても重要だと言われています。しかし保育所の設置基準では公園等が近くにあれば園庭は必須ではなく、都心ではほとんどの保育所に基準通りの園庭は存在しません。
 さらに多くの公園では禁止事項の羅列等、遊びに窮屈さを強いており、これらが外遊びを遠のかせ、ストレスの発散の機会の減少や身体能力の低下を加速させています。
 そこでこの園では、子どもたちが自由に遊べる室内園庭を2階につくることとしました。

 園庭は2つのエリアで構成しました。起伏のある人工芝エリアは地面の隆起が丘や砂場になります。
 一方デッキエリアは、夏はプール、それ以外の季節はブランコやボール遊びの場と考えました。床は防水し、表面にはゴムチップの舗装とすることで、子どもたちが転んでもケガをしないようにしました。
 よじのぼれるレンガ壁、鉄棒、登り棒、鉄の木、ジャングルジム、大きな積み木等、子どもたちの遊びを誘発する仕掛けを至る所に配しました。
 竣工間際には、年長さんとのワークショップで足洗い場をつくりました。一緒に園庭をつくることで「自分たちの園庭」という愛着心が芽生え、今後ここで繰り広げられる活動が子どもたちにとっての原風景となってもらえることを願っています。

(撮影:黒住直臣)

1〜3歳児室

学童クラブ

レンガ積みワークショップ

大きな積み木

回廊

ジャングルジム

砂場

クライミングウォール

鉄の木(鉄棒)

室内園庭

共用多目的室

4〜5歳児室

計画地 東京都千代田区
用途 認可保育所・学童クラブ
定員 保育所138人、学童クラブ60人
延床面積 1611.63m2(保育所1,034.25m2+園庭296.54m2+学童クラブ280.84m2)
所在階 2〜4階
メディア掲載 保育園・幼稚園・こども園の設計手法、suumo HOUSING/2016年10月号、コア東京/2016年6月号

株式会社グローバルキッズ