旧万世橋駅のデザインと呼応する駅のような園舎

神田淡路町保育園大きなおうち(竣工:2017年4月)

神田淡路町大きなおうち_保育室

 千代田区神田淡路町の認可保育所の改修計画。鉄筋コンクリート造4階建の既存建物は、隣接する再開発エリアにあった区立保育所の仮設園舎として建設されたもので、新園舎完成後は事務所として利用されていた。しかしここに来て地域の待機児童が増えてきたため、改めて民間の保育事業者を募って保育所として再スタートを切ることになりました。

 園舎は赤レンガのアーチが連なる旧万世橋駅(現マーチエキュート神田万世橋)と正対する場所に位置するため、「子どもたちが社会に旅立つ駅」をコンセプトにして、両者が呼応し引き立て合うデザインを意識しました。玄関を入ってまず目に入るのは透かし積みのレンガのスクリーン。アーチ状の開口部の高さを1.5mに抑え、内部の下足入れコーナーを子ども専用の空間としました。

 1階にはランチコーナーと調理室を隣接して設けました。間仕切をガラスばりにすることで、子どもたちに調理中の様子を見えるようにして食育を重視しました。放射状に設置した天井の照明は駅に欠かすことができない時計を意識したデザインです。

 2、3階の保育室は異年齢保育を前提としたワンルーム型の保育室で可動間仕切で仕切れるつくりとし、その一画には子どもが落ち着いて過ごせる小さなコーナーを設けました。アーチ状のレンガの柱型と梁型を規則的に連続させ、照明を絡めることで印象的なデザインとしました。

 4階には舞台を備えた遊戯室を設けました。子どもたちの軽運動やお遊戯会等の他、保育士の会議や地域への開放等にも利用可能です。真っ白な壁と天井に囲まれた空間に、ライトアップされたアーチ状のレンガ壁が空間にアクセントを与えています。

保育室

保育室

電車が見える保育室

ランチコーナー

遊戯室

小さなコーナー

透かし積みのレンガのスクリーン

下足箱コーナー

レンガのアーチのディテール

計画地 東京都千代田区
用途 認可保育所
定員 99人
延床面積 1,354.07m2
階数 地上4階

社会福祉法人東京児童協会