駅前に生まれた子育ての拠点
駅前子育て広場 わんぱくステーション(当時:子育て広場 駅前ヤンチャ森)は、JR宇都宮線古河駅前にある子育て支援施設の内装改修計画です。
建物は新築時にはパチンコ店として建設され、その後は古河市が取得して観光案内所として利用されてきました。しかし、駅前という高い利便性を活かし、子育て世帯が気軽に立ち寄ることのできる子育て支援施設として再生されることとなりました。
近年、猛暑や豪雨などにより屋外で遊べる時間が限られるようになり、天候に左右されずに子どもたちが身体を動かせる室内型遊び場の整備が、全国の自治体で進められています。2016年に開設したわんぱくステーションは、こうした施設が広く整備される以前から、屋内に子どもたちが自由に身体を動かして遊べる環境をつくった、室内型遊び場の先駆けとなる施設です。
平面は240m2の大きな遊戯室を中心に据え、一方に子育て支援室、もう一方に一時保育室を配置しています。また、子どもが籠もって過ごせる小さな読書コーナーや、ミルクづくりや簡単な洗い物に利用できる調乳室も設けました。
「グルグル巡る」が遊びになる室内の庭
私たちは遊戯室を「室内の庭」と捉えました。
中央にはうねる人工芝の丘を設け、その内側にはボールプールとパーゴラを備えたテラスを配置しています。そして、その周囲をグルグルと回遊できる園路が取り囲み、子どもたちは自然と走り出し、登り、下り、また走り出します。
途中にはテラスへ上がるためのバリアフリー動線を兼ねたスロープを設け、その一部はフリーフォールとして利用できるよう計画しました。目的地へ向かう移動そのものが遊びとなり、子どもたちの身体活動を自然に引き出します。
対照的につくられた二つの居場所
遊戯室に隣接する子育て支援室は、丘や段差のある遊戯室とは対照的に、フラットで多目的に利用できる空間としました。親子がゆっくり過ごしたり、イベントや交流会を開催したりと、多様な活動を受け止める場となっています。
一方の一時保育室は、シナベニヤの腰壁と白い壁で構成した落ち着いた空間です。絵本や玩具、保育士による飾り付けなどが映えるよう、建築はあえて背景に徹しました。
また、一時保育室と遊戯室の間は大きなガラスで仕切ることで視覚的なつながりを確保し、互いの活動の気配を感じながら安心して過ごせる環境を実現しています。
| 建築主 | 古河市 |
|---|---|
| 計画地 | 茨城県古河市 |
| 用途 | 子育て支援施設 |
| 延床面積 | 520.00m2 |
| 所在階 | 1階 |





