アルミサッシの掃き出し引き違い窓について想うこと

2022.03.01

コラム1_アルミサッシの引き違いについて想うこと

 アルミサッシの掃き出し引き違い窓について、ずっと気になっていることがあります。

 引き違い窓は日本家屋では古くから用いられてきました。特に床とフラットな掃き出し窓はガラス面も大きくサッシの半分の面積を開放できるため、気持ちの良い窓です。コストも他のタイプに比べて安価ですので、住宅の窓は引き違い窓を中心に構成することが多いと思います。

 ところが、引き違い窓で困るのが、クレセント(鍵)を解錠してしまえば、誰でも自由に開けることができること。小さな子どもでも、ペットでも開放することができます(ちなみに「開錠」ではなく「解錠」が正しいです。鍵を閉めることは「施錠」と言い「閉錠」とは言わないので…。と以前セキュリティ屋さんから聞きました)。

 私たちが得意な子ども施設(保育所、幼稚園、認定こども園等)の設計では、子どもが勝手に外に出て行かないようにすることを徹底しています。ちょっと目を離した隙に子どもがいなくなってしまったら大事件です。

 私たちが子ども施設を設計する時には、サッシの室内側に格子戸を設けて、通風を確保しながら、子どもが外に出られないようにすることが多いですが、これを住宅につけるのは相当大げさです(写真1)。

コラム2_アルミサッシに取り付ける格子の柵
写真1:アルミサッシに取り付ける格子の柵

 その場合役に立つのが、ホームセンターでも入手できるサブロック(写真2)。様々なタイプのものが売られていますが、私たちが見てきた中では、写真のものが一番良いように思います。

黒いプラスチックの握りを回してレールに固定し、その後握りを取ってしまえば大人でも簡単にははずせなくなります。

 これで子どもは勝手に外に出て行けなくなりました。また、室内でペットを飼われているお宅でも、留守中に換気することもできます。

コラム2_アルミサッシに後付けできるサブロック
写真2:アルミサッシに後付けできるサブロック

 しかし、引き違い窓でもうひとつ困るのは、自由に閉めることができることです。アルミサッシは重いので、勢いをつけて閉めると相当な力がかかります。これもとても危険です。

 最近のアルミサッシでは、指詰め防止ストッパー(写真3)が標準でついていることもありますが、何もついてないサッシにおすすめなのが、後付けの指詰め防止ストッパー(写真4)。

 大きくて、黒くて、ちょっと不格好ですが、これをつけておけば閉めるときも安全です。サッシを完全に閉める時には、黒いゴム部分を持ち上げてサッシを閉めます。これで勢いよくサッシを閉めても指をはさむことはありません。

コラム2_アルミサッシ標準の指詰め防止ストッパー
写真3:アルミサッシ標準の指詰め防止ストッパー
コラム2_アルミサッシに後付けする指詰め防止ストッパー
写真4:アルミサッシに後付けする指詰め防止ストッパー

 そもそも「引き違い窓が一定の間隔を保ったままで固定することはできないのはなぜか」と常々考えていて、アルミサッシのメーカーに相談したこともあります。木製建具では彫り込みボルトを取り付け、上下どちらかの枠に空けた穴にボルトを指せば、一定の幅を保った状態で固定できます(写真5)。

アルミサッシに応用することも、そんなに難しいことではないと思うのですが、大量生産の中に組み込むことは厳しいようです。

 いつかストッパー付の引き違い窓が売り出されることを期待しています。

コラム2_木製建具の引戸に取り付けた彫り込みボルト
写真5:木製建具の引戸に取り付けた彫り込みボルト