お客様の声
まちのてらこや保育園様
まちのてらこや保育園は、「まちのみんなが先生で、まち全体が保育園」という理念を掲げ、まちの人々と一緒に子どもを育むことを目指している保育園です。オフィスビルの1,2階の保育園でありながらも、安全性や機能性は十分に確保するとともに園名に相応しい内装設計を行いました。この園舎で子どもたちがどのように過ごしているか、保育園で日々の生活を伺いました。
インタビュー:まちのてらこや保育園理事長 高原友美様(右)、園長 近藤みさき様(左)
1.貴園について教えてください
当園は「まちのみんなが先生で、まち全体が保育園」を掲げています。ビルイン型で園庭もありませんが、近隣の商店や公園をはじめ、道端の草木や川なども保育所の一部と捉え、地域の方を巻き込みながら地域全体で子どもを育む保育を目指しています。
2.ご相談いただいたきっかけを教えてください
2015年9月の開園以来、認可外保育所として運営をしてきましたが、認可保育所に移行する目処が立ち、設備改修が必要になりました。
3.弊社を選んだ理由はどんなところでしたか?
2015年7月のプレオープン時、夏休み中の学童保育として石嶋さんのお子さんをお預かりしていました。「僕のパパ、保育園つくってるよ!」と言っていたことを思い出し、改修の相談のためご連絡しました。大手の保育園をはじめ、全国各地に多くの保育園設計実績があることを伺い、安心してお願いすることができました。
4.実際にプロジェクトを開始した後の印象や感想を聞かせてください
偶然、石嶋設計室さんと当園が徒歩2分の距離にあることもあり、かなり密にコミュニケーションできました。「子どもたちが自宅のように寛げる、和の空間」という私の希望もたくさん取り入れていただきました。
改修工事は認可外保育所を運営しながら進めたため、1階で工事・2階で保育、次に1階で保育・2階で工事、と順番に行いました。工期も長くなりますし、保育中の工事音への配慮も必要になるため、石嶋設計室さんにも施工会社さんにもたくさんご苦労をおかけしたと思います。丁寧なサポートのおかげで無事に乗り切ることができました。
5.実際に園舎が出来上がった時の感想を教えてください
「子どもたちが自宅のように寛げる、和の空間」を目指していましたが、イメージ通りの素敵な仕上がりでとても嬉しかったです。完成時は認可外の子どもたちが在籍しており、みんなで保育室を探検して喜び合いました。
6.園舎と共に育つという観点から、子どもたちの印象や感想を聞かせてください
木のぬくもりがある和テイストの空間なので、落ち着いた雰囲気があり、子どもたちも自然と安心出来る環境にあります。色がたくさんあると気持ちがソワソワしてしまう事もある年齢なので、使用している色が多くないという事も子どもたちの情緒の安定に繋がっています。
調理室の大きな窓は大人気で、毎日子どもたちが調理する様子を見ています。残念ながら調理室と保育室お互いの声は聞こえづらいのですが、調理さんと子どもの間でジェスチャーが生まれたり、マジックを見せあったりする場面も見られ、言葉を交わさないやり取りが生まれるきっかけにもなっています。
床もコルクなので裸足でも寒くなく、靴下を履いて登園してきてもすぐに脱ぐ光景が見られます。足裏は、肌の触れている場所の中で一番長い時間触れている箇所なので、ぬくもりや温かみのあるコルクを使用している事で、気持ちも穏やかになる効果があるのではないかと感じています。
木のぬくもりに触れている環境のせいか、公園に行くと木登りをしたり、木の棒を集めたり、自然の物と触れ合うのが大好きな子どもたちです。
7.地域とのかかわりについて何かあれば教えてください
「まちのみんなが先生で、まち全体が保育園」を掲げているので、様々な機会に地域との関わりを持つようにしています。最近では地域の高齢者福祉施設とプレゼント交換をしたり、地域のお花屋さんに花育教室を開いていただいたりしました。ハロウィンでは仮装した子どもたちが、お世話になっている地域の方々を訪問してお手紙を渡したりしています。交流を持ち、顔見知りになっていくことで、子どもたちは「私たちの町!」と愛着を持ちますし、地域の方も「この町の子どもたち」という意識を持ってくださいます。保育園と家庭だけで子育てを完結させるのではなく、地域と協力しながら一緒に子どもを育んでいければ嬉しいです。
8.その他、ご意見やご感想があれば教えてください
保育の動線を意識した設計のおかげで、使いやすさとデザイン性が両立していてとても素晴らしいです。これからも子どもと共に育つ園舎をたくさん作ってください!